理想と現実の狭間

本音と建前 実像と虚像

ジャニヲタが久しぶりに自分の頭の中を整理したくなったわけ

 

ものすごく久しぶりにこの「はてなブログ」というものを開いた気がする。

なぜなら自分の言いたい事が短文でも済んでおり、青色の鳥さんで事が済んでいたからである、でもそんなヲタクがなんで頭の中を整理したくなってかというといいグループに巡り合い過ぎているからである。

そもそも自分のヲタク遍歴を辿ってみると大本は関西にあるというのが原点である。

青い法被を着てなんだかちゃらちゃらしていた8人組「関ジャニ∞」にカウコンで心を奪われたのが事の始まりだ。

あの当時彼らは表向きは面白い関西の気のいい兄ちゃん達でしかなかったのである、でも私たち担当側からすると真摯に音楽に向き合い、自分たちを世間に認めてほしい一泡吹かせてやるための牙を研いでしかなかった時代。実際個性あふれる表題曲に隠れるようにカップリング曲は真逆なものが多かった気がする.。

そんな中で彼らがたどり着いた先がバンドスタイルなのである。メンバー全員がが何かしらの楽器を使用する、それに乗り気だろうがそうでなかろうがもうそう決めたのだとそんな覚悟さえみえた、それはメンバーだろうがファンサイドだろうが関係なかったように感じている。

 

私はこの時に一度関ジャニ∞を離れた、東京ドームというとてつもなく大きい会場でメイン・センター・バックしか使わないというステージ構成、サイドや二階三階なんて置いてきぼりだったのだ。あの時にどこに入っても楽しませてくれた関ジャニ∞はどこに行ったのだと激しく落胆した。

 

そんな時にふと目に留まったのがV6だった。通称セクバニコンというツアーDVDをみて一気に虜になったのだ。あのもうベテランという域になっていた時代に360度のステージ、どこで見てもどこを切り取ってもメンバーがいるそんなコンサートに衝撃を感じた。あのコンサートでのカミセンの「New day」という曲に本当に心を救われていた、こんなにも私に革命を起こしたV6であったがもう個人的認知をした時はあまりコンサート活動をしていなくその後3つのコンサートしか入れなかったのが本当に悔しい、安定したパフォーマンス、圧倒的歌唱力、合間に見える昔ながらの空気感。

本当に奇跡のようなグループであったことは間違いないのだ。

 

ずっとエイト担であったくせに全く他のジャニーズに興味を持っていなかった自分に革命を起こしたV6、この辺りからもっともっと視野を広げたらいいんじゃない?そんな風に思っていた。

 

次にふらっとであったのがSexyZoneだ。このグループも本当に変わっていると思う。前に書いているかもしれないがセクゾだけは英詞ではなく日本語を大切にしてほしいと何度も個人的に感じているグループなのだ。デビューの辺りからは考えられないくらいにお洒落で小粋でそれでいて音楽のジャンルを厭わないグループ。

メンバーのほとんどが甘い声をしているせいもあって切ないバラードなんてお手の物、彼らの持つ力は本当に日本語で発揮されると思う。

いろんな意味を複数持てる、確かに英語の方が受けるかもしれない、かっこいいもん。

でも彼らはあくまでもアイドルでジャニーズで、全英詞でなく織り交ぜようよ日本語をと思う。

個人的にはリぺコンあたり最強で圧倒的だったと思う。ただなぜか彼らがもっともっと評価されないのか…あくまでも個人の感想でしかないが曲や歌唱力よりも個人のキャラがいい意味でも悪い意味でも目立ちすぎているのだ。

ただ嫌いじゃないよ?でももっともっとがむしゃらにやれるはずだとはいつも見ていて思うけども。

 

ここでまさか自分がジュニアにはまる日が来るなんてという晴天の霹靂のような事態が発生するのだ。SixTONESの登場である、ストに関しては完全にJr.channel出のヲタクになる。あんなにもポテンシャルが高いのに何をさせても面白い、なんなら彼らだけで企画さえ成立させられる力を持っているのには本当にびっくりしたのだ。

そしてそこで出会うジュニアながらに埋めた横アリ公演のjungleのパフォーマンス動画、あれは圧倒的で世界観、衣装、歌、ダンス、なにより個人の見せ方があまりにもすごすぎる、このポテンシャルをジュニアながらにと本当にびっくりした。

圧倒的底なし沼だったなと今でも思う、でなければ一つのコンサートを複数公演、しかも遠征までと自分には初めてなことを経験させてもらったグループである。

のちにデビューを果たしたわけだが、周りからの信頼感期待感を背中に背負ってもなお大きく羽ばたこうとする6人にはもう未知数の未来しかなく、できるならこの事務所さえ根底から作り変えてくれるんじゃないかなんて思う。

タイアップや今までにない曲、いろんな世界を見せてくれる半面、人は欲深いなと思う。

 

自分の中に「あれ?私の好きだったアイドルってなんなんだっけ」という疑念が一つ生まれてきたのだ。もちろん彼らに不満があるわけでは無い、でもあれと思ってしまった。

 

そんな時に出会ってしまうものだなと圧倒的王子様アイドル軍団「Hey!Say!JUMP」である。なぜ全く通ってきてないの?と言われるくらいに個人的には完全スルーのグループであったことは確かだ。そんなに、こてこてのアイドルをはなから求めていなかったからなのか(初めに目にしたのが関西のお兄さんだったというのは大きいはず)

ときより年末や夏冬の歌番組で歌う「White Love」が好きーぐらいの話であったことは確かである。

ただこのグループとの出会いは本当に異質である、何故なら入りは個人の主演ドラマからであるということ。他は何かしら歌から入る、パフォーマンスをみてなんて事の多かったにも関わらず、すごく良かった、ドラマも内容も原作も主演も出演者も…そして一風変わった耳残りのいい主題歌も。

この主題歌がとてもおもしろくなんて手のかかったものなんだろう、勝手に王道アイドルだなんて勘違いしてましたと言わんばかり。

まさにどっぷりとはまったその世界観にはギャップしかなく、Fab!はアルバムもDVDも両方ともほんとに聞いてほしいし見てほしいあの人作品のなかでこんなにも変化するグループをヘイセイジャンプ以外に私は知らない。

(個人的にコンサートの時のメンバーがカラコンを入れてるって事にもびっくりたのは内緒である)

 

こんなにもたくさんのグループを渡り歩きもう打ち止めかな?もういろんなグループを見てきたのだ。もう確変は起きないだろうと思っていた。ただそんな一筋縄でいかないのがジャニーズ事務所なんだろうなと。

 

先に一時期関ジャニ∞から離れていた時期があったといったが、それはエイト側から「バンドだけじゃなくてまたダンスも頑張るよ!いろいろやるよ」とアナウンスがあり本当にうれしく離れていた時期を埋めるかの如く舞い戻っているのである。

(今になって改めて思うとこの辺りから少しずつずれ始めていたのかなとも思う)

そして直近に行われた「十八祭」に入った時である、エイトの姿を見ていた私の前に颯爽と彼らは現れたのである。

出てきた瞬間のあの日産スタジアムのどよめき、空気の変わる瞬間、そして存在感

そう、ジュニアメドレーと聞いていたはずのステージに現れたのは「Aぇ! group」だったのだ。本当にジュニアの枠なのだろうかと思うくらいのステージング、場慣れしているというのはこういうとこなんだろうと。

本当にいい意味で彼らのことは鉄腕ダッシュにででいる「リチャード」の認識でしかなかったのだ。でも一人一人が輝きあっという間に空気を換え、にこにこといなくなった彼らに心奪われたのは事実である。

その後すぐに恒例のジュニアチャンネルを見に行くのであったがこれも本当に事務所の手のひらでいい様に転がされてる気がした。

面白いのである、団体も個人も本当に面白く誰も埋もれていない、いい意味で普通じゃない人の集まりなのだなと。

私は昔からの関西ジュニアも彼らのバックボーンも歩んできた道も知らないし今から知るにはネットでしか調べることが出来ない。

だから安易に大変だったのだろう、苦労もなんて言えないけれど酸いも甘いもすべてを詰め込んでいるような歌い方をするヴォーカルを見て心が動かない人なんているのだろうかと思う。彼らのことはまだまだペーペーでしかないけど18年ジャニーズのヲタクをやってきた身としては本当にヤバいグループに出会ってしまっているなということ。

昔の8人に今の6人を投影してはいけないけれど化ける未来しか見えないそんな予感。

 

 

 

だだっと書きなぐって自分のその時の気持ちに合わせていろんなグループに出会ってきたのだと思う。本当に多種多様みんなの心に寄り添えてこそ、寄り添えるのがこれからを担っていくグループになるのではと思わずにはいられない

 

松村北斗という新しい沼

 

ジャニーズにもいろんなタイプの人がいると思う。

かっこいい、可愛い、綺麗、面白い、知的、真面目まだまだ上げたらきりがないんだけどそれを全部兼ね備えてしかも少し拗らせはじめたのが松村北斗くんという人な気がする。

 

私が北斗くんを認識して気になったのがyoutubeのジャニーズJr.チャンネルである。ほんとジャニーズ事務所の考えに嵌ったような気もするけど無料であれだけのグループを見れるって少し前じゃ考えられないくらい幸せなんだよね、しかもJr.の中でも第一線で活躍してる子ばっかりで、そこでみたのがSixTONESとトラジャで…

 

 

え?こんなにも面白いの?

 

ってのが正直な感想でそこから見始めたのがきっかけだったように思います。

初めの北斗君の印象といえば

 

・あんまり笑わない 

・不思議な観点で話をする人

・服装も独特な人

 

多分こんな感じだったように思います。

 

そもそストさんの中でしってるのと言えば樹さんに慎太郎くんにジェシーにって位で

BIを通らずに風磨君にたどり着いた身としては北斗君も優吾くんもあまり知らなかったから、なのに今は北斗君にきゅんとさせられてるわけだからもう世の中どうなってるのかわからないもんです。

 

前にも書いてるけどまさか自分が年下の風磨君を好きになってライブに行くなんて思ってもいなかったし、まして北斗君にきゅんとする未来が来るなんてほんとに思いもしなかった訳で。

でもそのおかけで知らなかった世界や頑張ってる子達をたくさん知れてるわけだから

ジャニーズ事務所の思惑通りなのかもしれない。

 

近いうちにいろいろ申し込まないといけないこともあるし、最近好きになるってことは過去の番組を少しずつ知れる機会でもあるから、とりあえずはまだ地元の映画館で坂道のアポロンやってるので松岡星児くんに会いに行こうと思う。

 

 

 

Sexyなrepaintingに参加してきた。

前回のやつでハマりはじめてますよー!なんて話したSexyな5人組にもうどっぷりと浸かってます(笑)

 

いいよね、曲もいいよね?なんて思ってたらお友達から横アリのお誘いをもらって初めてセクゾのコンサートにはいって来ました!

ジャニーズではエイトとぶいさんのコンサートは入ってるしおんなじ感じかな?なんて思いながらも若いファン層だろうから浮かないだろうかとかどんなテンションでいたらいいのかわからないけど大丈夫かな?とかの心配事も多くて…

 

でもちゃかっりしっかりうちわは作りました!(今は両面テープで張るんだよ!って教えられ私カルチャーショック…でも確かにきれいに貼れました)

ドキドキしながら迎えた当日は本当に2時間半やりました?ってくらいにあっという間でコンサートのどこを切り取っても間延びした時間や演出のないコンサートでした。

 

始まりの映像とかもさ、もう近代的でスタイリッシュでおしゃれでびっくりしたわけで圧倒的な映像美とセクゾちゃんたちの顔面力に圧倒されていたら始まる大好きなあんりありに一人高ぶってお隣の友達に引かれる始末…

 

 

 

多分これを見れただけでも今回のコンサートに入った価値はあったんじゃないかって思うくらい叫んだふまけん案件。背中合わせなんて聞いてない(´;ω;`)って歓喜したもん

 

全部を語ってたら時間も文字数も馬鹿みたいになっちゃうから最後のほうの曲でね?

「Fantasy?1秒の奇跡?」があるんだけどその演出が好み過ぎたって話で、まさかペンライトを消した空間の中にいる5人がきらきらに輝いていて、アイドルのコンサートでペンライトなしっていうのをキンキさんのほかにやるなんて思わなかったのできゅんきゅんとしながら風磨君を追ってました。

 

 

 

 

本当に立ち位置がドンピシャ風磨君風磨君だったのでずっとずっと双眼鏡で見させてもらってました。あんなにも絵になる仕草すべてに意味があるような動きをするのだなとそして曲も聞きたい演出も全体としてみたい、でも片時も風磨君から目を逸らしたくないそんな風に思ったのは初めてでした。

 

 

 

まだまだ知らないことだらけどんな風に魅せてくれるのかこれからどんな風に知れるのか楽しみにしながらとりあえずは未知の世界のわくわくに申し込んでみる。

まさか自分がSexyZoneにハマるとは思っていなかった

すごく久しぶりの記事がこれってどうなのと思うけれども、まさかの年下グループにハマりそうですとの事。

 

ずっと当たり前に存在は知っていたセクゾだけれども、「かわいい子達だなぁ」とか「きらきらとしたグループだなぁ」というのが正直な感想で。

凄くきらきらアイドルの健人君とちょっとヤンキー調な風磨君、ばっちりセンターの勝利君にふわふわ妖精コンビな聡君とマリちゃんって紹介は見た感想とかであったけど。

関ジャニとV6を好きな自分としては後輩グルーブはノーマークだし、興味を持つとも思ってなくって…。かなり戸惑っていたわけです(笑)

 

 

つい最近だけれどこんな風に思っていたんだけど。

 

気になったというかおっ!って思ったのは2017年年末の紅白歌合戦で。何年か前から出てるのは知ってたし、見ていたし。でも何とも思ってなかったんだよ?

でも今回披露した「ぎゅっと」があまりにも良すぎて良すぎて!

テンポも曲調も凄くよかった!今までのセクゾの曲とはちょっと違うのかな?って感じで。何よりも歌詞が良くて!「なになに⁈こんな優しい感じの曲なの」って思ったのがきっかけで、そこからはほんと坂道を転がるように好きになっていってる自分が怖い…

 

曲がいいのもそうなんだけど、何よりこんなにもバラエティ慣れしてんの⁈っていうくらいの面白さがあって、昔のエイトの番組やV6のミッションとかみたいにほんと面白くてそれもこれも各個人のカラーがいい意味で強すぎるのがいいのかなと。

これはこれからしっかりと知れるのが楽しみな感じです。

まだまだ好きになってなんて言える時期でもないし、どちらかと言えば気になって仕方ないやることなすことちらちら見てしまうような感じです。

これからどんどん知れるのが楽しみでもあり怖い5人組でもあるような気がする…

V6という塊

 

もともとは関ジャニを好きだったんですね、デビューから応援していてずっと大好きで彼らのやるとこ奏でる音楽関係性すべてが好きで、関西というジャニーズにとっていいとはいえない環境下で頑張ってがむしゃらな彼らを応援していました。

なのでほかのグループっていうものには全く興味がなく、カウントダウンも見てはいましたが聞き流しているような感じでした。

私がエイトさんに違和感?を覚えだしたのは「仕分け」が始まって少し経った辺りからでしょうか?なんなんだろうあの番組と。最初は冠持たせてもらってよかった!これからやりたいことができていくんだねって思っていました。

でも次第に彼らはひつようなのかと思うようになりましたね、子供が歌を歌ったり、体がやらかいのは?など別にこの番組でなくてもいいし毎度やる必要もないのになーともなにより彼らのコメントもなんだかやる気が感じられなくなってきていました。

そんな中でのコンサート、彼らにあえばまた昔のような情熱に戻れるのではないかなと思っていました。

 

実際コンサートにはわくわくしていましたし、楽しみにも思っていました。

入ってみてすごく落胆したのを覚えています。がむしゃらに踊ったりソロがかっこよかったり、バンドからのロックの流れが好きだったり、凄く魅力的なライブができるはずなのになぜだか今回のコンサートはメインとバックのみで中央をムービングで動いていくだけでした。

真ん中のお客さんには優しいかもしれないけどサイドのお客や二階三階のお客さんまで楽しませようというような気持ちはあったのかな?

すべてをバンドでやろうというのはちょっと違うのではないのかとみていて思ってしまいました。思えばそこで少し冷めてしまったのかもしれません。

まだまだ年齢的にも踊れるし、いろいろ経験したうえでの歌声もあるはずなのに

分かれて歌っていた曲や演出もなにか馬鹿にされたように思えて仕方なかったのです。

 

そんな時に目にしたのがV6のライブでした。会場をところ狭しと動き回って踊ってお客さんの顔を見て、手を振って、自分たちの色を最大限に出し切っていた演出は本当に素敵でした。何よりもぴったりと揃い踊るダンスは圧巻でした。

やはりジャニーズってこうだよね。きれいに踊れてそろった動きを見せてくれるそんな風に感じました。

 

 

今はまだ完全にエイトをどうするとは言えない心境ですがあまりかかわっていけないのかもしれない、しばらくは離れていた方がいいのかもしれないと思っています。

あんなにもライブではバンド押しだったのに新曲は金ぴかでしたので、ほんとに彼らは何をしたいのかと。何のための誰のためのライブなのかをもう一度考えていただきたいくらいです。偉そうに言えた立場でないのは重々承知の上です。あのライブが最高に楽しくてたまらなったという意見もあるかとは思いますが、個人的には彼らの自己満足のものを見せられたようにしか思えないのです。

エイトがいて、お客さんがいて、帰るときに来てよかったおもしろかったなぁと思えるような空間づくりをしてほしいと思う。

 

少なくともV6にはそんな空間が存在していると思う、疑問に思う方がいればライブDVDを見てみて欲しい。彼らがいかにファンを大切にして、ファンの為にどうすれば喜んでもらえるかを真剣に考えそれを体現できるだけのスキルを持ち合わせているのかを、今こそ彼らが再評価される時期に入ってきているのではと思う。

来年20周年を迎える彼らが何をしてくれるのか楽しみで仕方がない

夜中犬と幸人くんの小宇宙

 

さて、4月の12・13日と剛君の舞台「夜中に犬に起こった奇妙な事件」を観劇してまいりました。ぶいさんとしては初めて見るのが剛君でよかったなとも思っています。

みんながどんな雰囲気でみているのか観察したかったし、各方面から絶賛の嵐の剛君の舞台はどんなものなのだろうかとも思っていたので!

 

がっつりネタバレになるかと思いますので嫌な方はすみません

 

 

さて世田谷パブリックシアターですが、もちろん初めての会場でどきどきしていました。600席と狭い会場でどのようなつくりかと思ったらとても面白かった、一日目は3階、二日目は2階だったのですが前の人の頭を気にすることもなく見れたのが背の小さい子にはうれしかったですね。

 

舞台は学校のようなセットで始まります、チャイムの音が鳴りしばらくするとピアノの音が流れます、この音がまた素敵で今回の舞台にはぴったりだったのではないかなと思っています。冒頭犬が死んでいるところから始まります。剛君ふんする幸人くんがその犬の横にしゃがんで見守っていて。

お話の流れは幸人くんの書いた小説を先生が追っていくような形式です、なので話の途中で流れが変わったり、先生がいきなり入ってきたりとなかなか難しい…

人とうまく会話することができない幸人くんは触られることを極端に嫌がります。黄色が嫌いです、知らない人も嫌いです。

大好きなものはボーボと宇宙と赤いもの自分以外の人間がいない閉鎖空間に居れば自分は宇宙飛行士にだってなれるんだ!そんな風に考えている子です。

 

大好きな宇宙に少しでも近づきたいそんな幸人くんの演出はすごく素敵でした、動いて持ち上げて抱えたまま動いたりそんな幸人くんは大切な犬のために事件の解決に挑んでいきます。

 

難しいのは一度こうと決めたことを曲げられない幸人くん、そんな幸人くんを誰よりも大切にそしていろんなものから守ってきたお父さんの嘘、自分の愛情をわかってもらえずいらだちを隠せないお母さんこの三人の関係性がとてつもなく悲しくて、でも実際もこんな風に本人や家族は当たり前に世間に晒されて生きているのだろうと。

 

劇中に場面転換時車の走行音がすごく大きく聞こえていました、どういう意図があるのだろうか、こんなにも大きい必要は?そんな風に思いながら見ていましたが、東京駅の場面ですとんと心の中に答えが入ってきました。

 

お母さんに会いに行くために幸人くんは大冒険をします。駅に向かう、切符を買う、改札を通る、電車に乗る、日々何気なくやっていることですが幸人くんのフィルターを通すとすべての標識、ポスター、用語が頭の中に流れ込んで、アナウンスが通常の何倍もの大きさで聞こえてくる。それが幸人くんの日常なのだと思うとすごく心が痛い思いに駆られました。

通常の道路を歩いているときも何気ない走行音が幸人くんには何倍もの大きさに聞こえてきて。

 

でもどうにかの思いでたどり着いたお母さんの家、最初はそれこそ仲良くやっていますが、住み慣れない環境知らない人それらすべてがストレス因子となりゆきとくんのもとへと降りかかってきます。

「自分以外の誰かのことを考えた事あるのか」

「幸人じゃない誰かが傷ついてしまうの」

 

幸人くんは自分のことだけ考えている訳じゃないの、幸人くんだって十分傷ついているの、なんでそれがお母さんにはわからないの?でもお母さんも必死に幸人くんのことを理解しようとしてどうにかいいお母さんでいてあげなきゃとがんばっていたように思います。

 

大好きな犬を通してまたお父さんと信頼関係を再構築できそうな幸人くん、眠くて疲れているから頭が働かない中で受かった数学検定準1級、遠く離れたお母さんのところまで自分一人で行ったんだよというような自信

 

「それって、なんでもできるってことじゃない?」

「それって、なーんでもできるってことじゃない?瑛子先生」

 

幸人くんの未来は明るく開けているようにも思えますが、その道は誰かが守り次々と現れる障害をクリアしてこそ成り立つ未来であって。

明るく希望に満ちた終わり方だとは思いましたがなんだか考えさせられる終わり方だとも思いました。

 

 

作品の最中何度も剛君の仕草や声、視線に胸が締め付けられ、言いようのない切なさがこみあげてきていたように思います。

幸人くんは一言「可愛かったよね」では表せない、素直で純粋で世の中の汚い所を知らない愛らしさに包まれた幸人くんといった様子でした。

カーテンコールは一転幸人くんよりも剛君が垣間見れたようで、盛り上がるのはいいですが舞台でお客さんが立ち上がるのはどうなのでしょうかとも思ってしまいましたが、二度三度見ても新しい発見があるのだろうなと素敵な舞台を届けてくれた剛君にはほんと感謝の言葉しかありません!